最終回 和ーユルヴェーダ・クッキングのまとめ

2019-05-30

このクッキングのコーナーも、最終回となりました。

 

アーユルヴェーダを学び始めて30年以上たち、それこそ初期の頃は6味にスパイスに、とアーユルヴェーダの食とはどんなものかといろいろ試行錯誤しながら実践し、持病のメニエール症候群とアトピーを克服したことで、大いに士気が上がったものです。

でも年齢を重ねていくうちに、例えば父からは「普通のカレーやおかずが食べたい」と言われてしまったり、中でも3.11の後からは体がすっかり変化してしまい、調整に大変な時期がありました。

父は、最後の入院先では食事制限があり、非常においしくない病院食を拒否し、とうとう経管栄養になりながら亡くなってしまったとき、大変申し訳ないことをしてしまった・・と後悔したのです。

 

もう一人、インドのドクターのサポートをしていた友人は、それこそ毎日インド風ベジタリアンの食事をとり、年に一度は必ずインドでパンチャカルマを受けていたのにも拘らず、脳の松果体付近に腫瘍ができ、手術ができず放射線治療を受けて奇跡的に生還しました。

痩せ細った体で当社に来てくれた時、シローダーラーを受けてくれる?と問いかけると、してほしいということでトリートメントしました。夜に「おでん」も一緒に食べながら・・・。

「今一番したいこと何?」と聞くと、「お腹いっぱい美味しいもの食べたい」と言うのです。何食べたい?と聞くと、「ラーメンと餃子」・・唖然としてしまいました。

私は餃子もラーメンも大好きで、いつも家で作っています。餃子なんて、超得意!

でも、ベジタリアンを実行しているアーユルヴェーダー達は、「ラーメンと餃子なんて最悪!」なんて平気で言います。東洋医学を実行している中国人に失礼な・・。

がんは何よりストレスが原因になる病気ですが、せっかく腫瘍が治療で消えた友人は、ストレスフルな生活に戻った途端再発し、2年後に他界してしまいました。同い年でした。

 

人生で大切なことは、自分を生かし生きること。

食事はそのエネルギー源です。ベジタリアンもいいかもしれませんが、だからと言って肉食の人をさげすむのはいかがなものか・・。

それよりも、感謝の気持ちでなんでも美味しく、残さず適量を食べる、ということが大事なのでは?と感じてからは、私は体の要求を聞きながら「和食・洋食・中華・エスニック」となんでもできるだけ手づくりして食べています。

その中で構築していったのは、アーユルヴェーダの「甘・酸・塩・苦・渋・辛」の6味を意識しすぎると頭が混乱してしまうので、主食(炭水化物)、主菜(タンパク質・脂質・ビタミン類)、副食(発酵食品、ミネラル類、ビタミン類)を考え、ここにはたいてい苦味・渋味以外はとりやすいものです。最後にお茶やコーヒーを

飲むことで苦味・渋味が加わり、味のバランスが整います。

そして、この中に5色(白・黒・黄・赤・緑)を取り入れると、栄養バランスもよいのです。

辛味には、しょうが、ニンニクのほか、七味唐辛子や赤トウガラシなどを取り入れたりしています。

 

スパイスは、今は何かの症状がある時に、薬として取り入れる程度になりました。

たとえば、口内炎にはターメリックをすりこんだり、ガスがたまったり便秘がちの時はクミンシードを取る、

風邪気味の時は生姜と甘草をいれたカレーうどん、消化不良のときは生姜スープ、など体に聴きながらとるようにしています。

あとは、旬の野菜を食べ、消化力に合わせた量をとり、作っても食べきれない時は残す → 翌日二次加工して食べます。

60歳過ぎてからは、食べられる量が年々減っていく感じがわかり、量の調整と「美味しい!」と楽しめるものを食べたりしています。これは、今自分で観察できる最大の物となっています。

私は筋肉質ですが、食べないとすぐ筋肉が落ちてしまうので、肉や魚は大切にとっています。そういえば、カレイや手羽先の煮つけなんてコラーゲンがたっぷりで、美容的に嬉しいのですが、昔父が煮魚や焼き魚を食べた後、お茶碗に残りの骨とお湯を入れて飲んでたんですが、当時は「お行儀が悪い感じ」と思ってました。

でも、魚類のコラーゲンエキスまで残さず摂る方法だった、と今は説明できます。

 

昨今の西洋医学では、アレルギーやうつ病などに腸内細菌が深くかかわっていることを説明しています。もともと粗食だった日本人が、強い精神力や体力を持っていたのは、発酵食品により腸内微生物が豊かで、その微生物が出す栄養物を腸から吸収していたため、と説明されています。

食が豊かになり、西洋化していき、昔のような食事をとらなくなってから、アトピーや花粉症、ガンや肥満、糖尿病などが一気に増えて、またうつ病や摂食障害、等の精神を病む人も増えています。

また、遺伝子組み換え食品、加工食品、加工野菜等も増え、アーユルヴェーダの食事法を実践しても、防ぎようのない病気への道は続いています。

 

なので、私が30年の実践でたどり着いた答えは・・・

「内なる自分の叡智に従え」ということ。体に聴け、ということ。頭や記憶、心ではなく、体に聴いてください。

それには、便と尿の観察、体重管理、舌苔の様子、目の色や輝き、肌の状態、何より心のエネルギーの状態を観じてください。

そして、お腹がきちんと空いている感じを味わうこと。その時の要求として、食事があること。

これだけで、すこぶる元気でいられます。また年代によって、体の要求は違うので、親子であっても同じ食事や量にはならないこと。家族であれば、互いの観察も大切でしょう。

食事は、人生において喜び、楽しみ、安らぎ、和み、嬉しさ、感動、を味わう一つのドラマになりえます。

贅沢せずとも、心ひとつでインスタントラーメンだってごちそうになります。でもできれば、そこに知恵をわかせて、素晴らしい食事に仕立ててください。

私の和ーユルヴェーダ・クッキングの結論は、ここにたどり着きました。

 

miraleume.JPG

これは、台湾の友人が作ってくれた梅酢です。7年前に大きな瓶でいただいたのですが、ふたが開かなかったのでそのまま放置して7年たってしまいました。先月気付いて、あの手この手でふたを開け、中を見てみたら!

濃厚な梅酢がでてきて、飲んでみたら「体によさそうな味!」と感じ、まずエキスだけを取り出し、次に中身の梅が瓶の半分以上の量で漬けてあり、これも取り出すとなんと種を砕いた状態で漬けられていました。

梅の種の核には、アミグダリンと言う抗がん作用のある物質が含まれています。桃や杏の核も同様で、杏仁豆腐の杏仁は桃の種の核のこと。

さすが、台湾!東洋医学的な漬け方なのね、と感動して友人に聞いてみると「NHKで見たのよ!」とのこと。

多分中国の人の漬け方なのでしょう。

青梅を洗って、中華包丁で梅を切り、種を割ったものを瓶に入れ、玄米黒酢と台湾製麦芽糖で漬けたのだそう。

翌日から、このエキスを炭酸で割って飲んだり、梅を刻んでキュウリなどと浅漬けにしたりして食べていますが、お通じがよくてびっくりすることと、白目がきれいになってきました。アミグダリンは肝臓強化にもよく、血液をきれいにする作用があるのです。

私たちの国、日本にはこんな宝のような素材や保存食が結構あります。

昔は、味噌や季節の漬物などは保存食として手作りしていましたが、今は養生食として見直されています。

温故知新で、こういうものも立派な和ーユルヴェーダです。アーユルヴェーダ初心者は仕方ないとしても、キャリアを積んだ人たちは、身土不二として自国の産物や食文化の見直しから、自分たちの健康管理へと導くことが出来れば、日本の和食の伝承は続いていくでしょう。

そうなることを願ってやみません。

 

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