コミュニケーティブ・フードの考え方

2017-05-02

筍など春野菜がどんどん出ていて、八百屋さんに行くと買いすぎてしまうほど・・・でも、すぐに食べきれないし、どうしよう・・・ と悩むことはありませんか?

特に一人や二人(それも高齢の)暮らしの人ほど、顕著に感じることでしょう。

でも、このお料理なら、とてもたくさん野菜や素材が食べられる! できれば二人以上で食べれば、一気に野菜をたくさん使うことが出来る!

そんなお料理の代表が、「お好み焼き」です。

1022okonomiyaki.jpg野菜たっぷりのお好み焼き。

下町育ちの私は、子供のころからのもんじゃ育ち。血肉がもんじゃと駄菓子でできている、と豪語していますが、この歳になって改めてもんじゃやお好み焼きに触れた時感じたのは、昔は「ありあわせの材料」でできていたローカルフードだったものが、今は高級素材まで使って食べられる「一般食」になり、さらに海外に知れ渡り立派な「国際食」になっているということでした。

外国人の方にとって「パンケーキ」なお好み焼きは、日本人にはおやつではなく「一食」ということも不思議なようで、「これはスナックか、それともディナーやランチなのか?」と聞かれることも多くあります。

昨今、グルテンアレルギーの人が増えてきて、小麦粉を使った調理品であるパスタやパン、洋菓子類、そしてこのお好み焼きやもんじゃもその例外ではないのですが、小麦粉の代用品としてアレルギーの少ない「米粉」を使って、お好み焼きやもんじゃは簡単に、しかもさらに消化が早く仕上がり、とても便利な料理としての発見が私なりにありました。

さらに、多くの人とシェアしたり、自分たちで好みの焼き加減や、好みの味付けができることから、「食べて楽しい」コミュニケーティブ・フードとして、ダントツの位置を獲得していることには、あまり誰も気づいていない様です。

子供の頃には、「安くておいしい」だけだったもんじゃが、大人になってこんなにたくさんの気付きをもたらしてくれるとは思ってもいませんでした。

hotaruikamonja.JPGぜいたくにホタルイカとベビーホタテを使ったもんじゃ

特に米粉を使ったもんじゃは、離乳食としてゼロ歳児から、また歯の弱くなった高齢者も食べることが出来、家族全員で同時に食べられる、一体感のある不思議な料理です。さらに、パリパリになったところはおせんべいとして、また焦げたところと同時に食べる餡のようになったもんじゃと、三段階も楽しめるのは、下町育ちならではの感覚です。

昨日、「おもてなし」として、お好み焼きパーティーをしました。この日のお好み焼きはすべて米粉使用。

<内容>

前菜:大根、キュウリ、みょうがの浅漬け、 筍入り焼売、 セロリ、アボガド、キュウリ、茹で卵のわさびマヨネーズサラダ、

鉄板料理:ナス、椎茸、ソラマメ、ベビーホタテの鉄板焼き、 

お好み焼き:ホタルイカとベビーホタテのもんじゃ(その他、新玉ねぎ、サクラエビ、青ネギ、キャベツ入り) 野菜のカレー天(キャベツ、ジャガイモ、インゲン、人参、新玉ねぎ、ハーブソーセージ入り)、もち天(アスパラガス、もち、タケノコ、チーズ)、豚キムチ焼きそば(もやし、ニラ、長ネギ、青ネギ、キムチ、豚肉入り) & デザート

結果、17種類の野菜をたっぷり摂ることが出来、3時間ですっきり消化しました。

一回の食事で、これほどの野菜を摂ることが出来る調理は、他にはあまりないでしょう。さらに組み合わせが無限大で、私の創作お好み焼きはレシピがどんどん増えていきます。

素材の組み合わせ、ソースのアレンジ、付け合せの副菜、調理の順番、デザートの選び方…実はこれも、季節や旬を考え、素材同士の味や効能、味覚と調理のテキスチャー(質感)による「美味しいの感じ方」、お腹の満足度に合わせた順番など、アーユルヴェーディックに、また季節的に、そしてエンターテイメントとして楽しめるように、まるで一つの娯楽施設のプロデユースをするような感覚として考えられるのです。人と人とが本当に楽しく語り合い、食べ合い、理解しあう場所。あるいは、そこで味や好みも全く合わなかったら、おそらくその人とは縁がないかもしれない、と確認できる場所。「食」を通じての「楽しい」は、食事も相手も人生の大きな思い出になるはず。人間関係が希薄で、閉塞感のある現代は、「食」の在り方もとても大事と気づきました。

アーユルヴェーダ的に、あまりに「禁忌」が多く、「食事中しゃべってはいけない」、「静かに味わう」、の指示は、時に精神を病んでいる人にはかえって悪化させてしまう場合もあり、他の食養法も万人向けではないことが多くファッションのようになっている場合もあり、むしろ健康を損ねていることもよく見かけるのです。

そしてもうひとつ言うと、お好み焼き&もんじゃはこの鉄板ひとつで肉食一般食の人、完全ベジタリアンの人、グルテンアレルギーの人が一緒に食べることが出来、誰も我慢しないで会話や食事を愉しむことが出来る唯一のたぐいまれな調理であるということ。

昨今は、あのカレーしか食べなかったインド人や、豚肉を食べないムスリムの人もお好み焼きを愉しみ、台湾の人は「わさび」をつけて食べるという事を知ってびっくり。(確かにわさびマヨネーズはイカやエビなどのお好み焼きにとてもあいました。) 時代の変化を改めて感じています。

 

私があと20歳若くて、今のような発見が出来たなら「お好み焼きカフェ」をやりたいと心底思いますが、これもカフェ経営をした経験があったから気づけたこと。そして今お好み焼きが、世界の人とのコミュニケーションに役立つ食品であることを知って、若い人たちにそういう「場」と「旬」と「味」と「知恵」を届けられたら、と思っています。

 

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