10万年後にミライ、なんてあるのか?

2011-05-11

原発廃棄処理後の廃棄物は、生物にとって無害になるまで10万年かかる、というドキュメンタリー映画を見てきた。

http://www.uplink.co.jp/100000/

今福島原発が大変なことになり、専門家の人が連日出てきて、庶民は原発のことがようやく理解できるようになってきたかな? というくらいだろう。

専門家の人や医師の人、政治家、批評家など、ばらばらのことをいうので、整理しきれなかったことも否めない。でも、原発を止めるのも、廃棄するのも、こんなに時間とコストがかかるなんて国民は誰も知らない。(とめても1年で数億円も維持費がかかり、廃棄処分にするまで10年かかる→それでも放射能は出し続けるのでさらに埋没させなければならない→きれいになるまで10万年→日本だったら青森県の六ヶ所村に廃棄処理場があるがこの映画に出てくる施設ほど完璧な作りや計画にはなっていない)

そして、この映画にでてくるのは 「森の豊かな国」フィンランドなのだ。日本よりずっと自然と共存して成り立っている国に見えるから、よけいに説得力が増す。

EnergyHistoryAndFuture.jpg 

 歴史でみるエネルギーの変遷

(クリックして大きくしてご覧下さい)

放射能を発見したキュリー夫人は被爆していたし、核兵器に対する有効な助言をしたとされるアインシュタインは、実際に広島・長崎で使われるとは知らなかった。

実際に核兵器として使用し、そのエネルギーの大きさを確認し、1960年代に登場したのが原発。それは、先進国の経済成長と共に加速するエネルギー資源だった。でもこの頃はまだ、その廃棄物処理のことはあまりよく研究されなかったのだろう。

 

やがて、破壊力も毒性も強いプルトニウムを発見し、ウランより効率よく(ウランを使うとできるのがプルトニウム)発電できるため、廃棄物再処理というシステムが生まれ、ようやくこの頃になって始末するのに途方もない時間もコストもかかり、発電させていた時より支出が大きく利益を生まない、ということに気付き始めた。

増え続ける人口とともにエネルギー使用の増加(電気製品や製造物の増加)があり、より電力が必要になって増え続けている原発。今回の福島を見て気付いたのは、それでも原発での電力は東京の場合全体の20%しかなかった。あとは、火力や水力など他の部分で作られていた。

なんだ! ということは、原発を作ってもその施設や維持、廃棄までのシステムを全部いれても、莫大な投資を長期にわたってし続ける必要があり、また人体や環境へ危険度が大きいため管理も煩雑で大変になる、ということが今回の事故でようやく理解できた。

 

 私たちは、そんなエネルギーで作られた世界に住んでいた。ねずみがゲージのなかでくるくるまわるおもちゃの中で走り続けるように、生命エネルギーを著しく消費させながら、くるくる電気を作りながら身を削る。でも、明治以前の江戸時代は、電気はなかったんだよね。

それでもみんな、ビビッドに生きていた。

 

今回の震災でいやおうなしに迫られた「節電」や「停電」によって、そんな昔の感性が戻ってきたのかもしれない。便利で豊かそうに見えた社会が、とてももろいこと。電気がなくなると、生活できないくらいに依存していたこと。いざという時に頼りになるのが、過去からの遺産。

井戸や川、だるまストーブや自転車、水を汲んでためられる容器、すぐ乾く手ぬぐい・・。

 

この映画で語る実際の専門家の人たちは、「たいへんなものとつきあっている・・」という疲労感をにじませ、10万年後に全てを埋め尽くし隠して廃棄した核廃棄物であることが人類に伝達されるかどうかを憂い、また10万年その施設自体が機能し続けることへの確証のなさにうなだれ、苦悩の色をかくせなかった。

数百年の間に電気仕掛けのものをたくさん作り出し、もはや私たちはそれなしでは生きていけないくらいになっている。これから、たくさんの人口を抱えるインドや中国の経済発展に伴い、毎日3基くらいの原発が必要になるのだという。

 

しょっちゅう停電し、シャワーが水になり、不便極まりないと思っていたインド生活が、「これが火力発電ね」と、今なら喜んで受け入れられるが、当時は「日本の快適さ」を懐かしんだ。

でも、火力は石炭や石油、原発はウランという資源を利用する。やがてこれらの資源は枯渇し、エネルギー維持のために世界で争奪戦を繰り返すだろう、と予測されている。そうなったら、10万年どころか、地球が破壊されるほどだろう。

それで、人口削減なのか・・。福島の汚染が怖くて海外へ逃げた人もたくさんいるが、いつどこで福島と同じ事故がおきるかわからない。むしろ増え続けている分、リスクも大きくなる。

私はそういう人たちにほど、この映画を観て根本的なことを考えてもらいたいと思っている。子供たちが本当に大切なら、私たちが決断して行動しなければならないことは、別にある。それをふまえて、子供たちが安全に暮らせるような環境を世界中に作って欲しいと願う。

 

 

この記事へのコメント
この記事へのコメントをご記入ください。
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

(ブログ管理者が承認したコメントのみ表示されます)
この記事へのトラックバックURL
http://www.blogdehp.net/tb/13986479
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
(当記事へのリンクを含まないトラックバックは受信されません。)